01 |
北門の鎖鑰に勁兵を集める |
さやく |
①じょうまえとかぎ。門や戸のしまり。とじまり。 ②敵の侵入などを防ぐ要地。 |
02 |
先師の牋翰を折に触れて読み返す |
せんかん |
紙と筆。また、かきつけ。 |
03 |
陛下甚く軫念せられ、勅語を下し給う |
しんねん |
①天子が心にかける、また、心を痛めること。 ②うれえ思うこと。心配。 |
04 |
稗史の類を書き散らして自鬻する |
じいく |
自分の身を売って人に使われること。 |
05 |
魚疾く走りて梭影縦横するが如し |
さえい |
梭(さ)…機織りで横糸を通す道具。梭が行き来する影のことか。 幸田露伴「華厳滝」の一節。 |
06 |
殊功を嘉して偏諱を賜う |
へんき |
貴人などの2字以上の名の中の1字。 将軍あるいは大名などが、家臣の功ある者、または元服の際などに名の1字を与えた。 |
07 |
帝の外舅が政を擅にした |
がいきゅう |
①妻の父。岳父。 ②母の兄弟。母方の伯叔父。 |
08 |
大道の堙晦せるを悼み悲しむ |
いんかい |
うずもれ隠れること。 また、姿や才能をくらますこと。 「湮」は隠れる、「晦」は暗いの意。 |
09 |
酒宴郢曲酣となり大きに興に入る |
えいきょく |
①郢の楽曲。転じて、卑俗な音楽。俗謡。はやりうた。 ②相手の歌をほめていう。 |
10 |
陰暗なる陋巷に悠々自適する |
ろうこう |
貧しい裏町など、せまくてむさくるしい町すじ。 |
11 |
先生莅職廿年を祝し一文を呈する |
りしょく |
職につくこと。 |
12 |
玉笄初めて紫皇の君に侍す |
ぎょっけい
ぎょくけい
|
玉で作った美しいかんざし。 転じて美女。 |
13 |
万象秋気至り碪杵風に入りて清し |
ちんしょ |
きぬたとそれを打つつち。 また、きぬたを打つことや、その音。 |
14 |
卸事して幽邃なる深林に隠栖する。 |
しゃじ |
職務を解く。 卸肩(しゃけん)…肩の荷を下ろす。責任から解放される。 |
15 |
花綻びんとして靨笑を含むに似る |
ようしょう |
顔にえくぼをつくって笑う。 |
16 |
節義を守って村墅に余生を送る |
そんしょ |
いなかにある別荘。 |
17 |
圧状ずくめに頭を丸めさせた |
おうじょう |
①人をおどして無理に書かせた文書。 ②(「往生」と書く)無理におしつけて承知させること。 |
18 |
黠鼠機辟に陥り痴蠅蛛網に堕つ |
かっそ |
ネズミ。ネズミの性格が悪賢いと思われたことから。 ねずみが罠につかまり、ハエが蜘蛛の網につかまる。 江戸繁昌記の一節より。 |
19 |
輒然として吾に四肢形体有るを忘る |
ちょうぜん |
①直立して身動きしないさま。 ②にわかなさま。突然。 |
20 |
劫盗の患いまた為に弭息す |
びそく |
とどまる。とどめる。 とどまって休む。 |