01 | 函谷関の隘路を辿る | あいろ |
①狭い通路。狭くて通りにくい路。 ②支障となるもの。障害。難点。 |
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02 | 唯一人暗窖の底へ降りて行った | あんこう |
暗い穴ぐら。 | ||
03 | 長松謖謖として蒼烟を含む | しょくしょく |
①高くそびえたつさま。 ②松にあたる風の形容。 |
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04 | 庭の北端に風霜を経た樛木が立つ | きゅうぼく |
曲がりくねってもつれた木。 | ||
05 | 古の道を治むる者は恬を以て知を養う | てん |
やすらか。平然として落ち着いている。平気でいる。 | ||
06 | 孔子は顔回に四勿を説いて戒めとした | しぶつ |
孔子が弟子の顔回に与えた四つの戒め。 | ||
07 | 今は藐姑射の山に住み処を占めたり |
はこや ばくこや |
山名。不老不死の仙人が住むという。 | ||
08 | 縹緲として前後垠鄂有る無し | ぎんがく |
辺際、極限。 | ||
09 | 唯褒斜のみ其の口を綰轂す | わんこく |
褒斜(ほうや)は陝西省の谷の名。 統べくくること。道路の集まる要所。また、その要所を控制する。 |
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10 | 義満其の鐙馬の朱殷を視て之を壮とす | しゅあん |
(「殷」は黒ずんだ色) あかぐろい色。血の古くなった色。 |
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11 | 彼兵法通典に雑見するも離析譌舛す | かせん |
あやまりたがう。 | ||
12 | 此の事閧伝して竟に主君の蔵となる | こうでん |
「北越雪譜」の文章。 町のうわさ。 |
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13 | 喟然として文藻の涸渇せるを歎ず | きぜん |
ためいきをついて嘆くさま。 | ||
14 | 玉砌を敷けるが如き夜天であった | ぎょくせい |
美しい石畳。美しい庭。 | ||
15 | 滔滔たる洪水九州を閼塞せり | あつそく |
ふさぐ。ふさがる。 | ||
16 | 徴羽の操、鄙人の耳に入らず | ちう |
徴羽の操とは正しい音楽。 五声、五音とは宮、商、角、徴、羽(きゅうしょうかくちう)。ドレミソラ。 |
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17 | 陰陽を調理し風雅を燮諧す | しょうかい |
やわらげ整えること。 | ||
18 | 群臣説懌せざる莫く百姓蹈舞す | えつえき |
しこりがほぐれてよろこぶ。 | ||
19 | 沓買わば線鞋の細底(ほそしき)を買え |
せんあい せんかい せんがい |
あらい絹布で製したくつ。紐で締めてはくものという。 | ||
20 | 浸潤の譖、膚受の愬行われず | しん |
浸潤之譖…非難や中傷の言葉が、すこしずつ信じられていくこと。 |