01 | 大は棟梁と為し、小はスイカクと為す | 榱桷 | 大きい材はむな木やはりとして用い、小さいのはたる木にする。才能に応じてふさわしい場所に人を登用することのたとえ。 |
02 | イガグリも内から割れる | 毬栗 | だれでも年ごろになれば、自然と色気づくことのたとえ。 特に女性についていう。 毬栗も時期がくれば自然と内側からはじけ割れる意から。 |
03 | 咽喉ユウヒの地 | 右臂 | 国を守るのに重要な、地勢のけわしい土地。要害の地。 [注釈]「咽喉」はのど、「右臂」は右腕のひじで、両方ともたいせつな場所のこと。 |
04 | 身を終うるまでクロを譲りても一段を失わず | 畔・畦 | 一生のあいだ田の畦道(あぜみち)を通る人のために提供し続けても、一段歩の損にもならない。 |
05 | ウジサジ物言わず | 右次左次 | 甲とも乙とも言わない。あれこれ文句を言わない。 転じて、全く口をきかない。 |
06 | 家にヘイソウ有り、之を千金に享つ | 幣(敝)帚 | うぬぼれの強いこと。また、人は自分の欠点には気づかないことのたとえ。自分の家の破れたほうきを、千金の価値があるものだと思い込む意から。 |
07 | ゲンケンの貧 | 原憲 | 高潔で無欲な為に貧しい暮らしをしていること。 「原憲」は、孔子の弟子で、魯の人。清貧に甘んじた高潔な人として知られる。 |
08 | 命を信ずる者はジュヨウ亡し | 寿夭 | 天命を信じる者は生死にこだわらないから、寿命の長いとか短いとかは問題にしない。 |
09 | シュソクの頭目を扞ぐが如し | 手足 | 部下が主君を守ることをいう。 |
10 | シンリョウを積むが如し | 薪燎 | 後輩が先輩を越えて上位に重用されることのたとえ。前からいる家臣が下積みになり、新参者がそれを越えて上位になることを、あとをから積んだ薪が先に用いられることにたとえていったことば。 |