問1
01 | すいぜん さんじゃく | 垂涎 | あるものを激しく欲しがる様子のこと。 「涎」はよだれ。 おいしそうな食べ物を見て、思わず涎を三尺も垂らすという意味から。 |
( ? )三尺 | |||
02 | さいろう とうろ | 豺狼 | 悪意を持つ人が国の重要な地位についていることのたとえ。または、そのような権力を持つものが、権力を使って人の道を外れた行いをすること。 「豺狼」は山犬と狼、「当路」は道をふさぐことで、山犬や狼が道に居座っていて行く手をさえぎられているという意味から。 |
( ? )当路 | |||
03 | ばそう もうちょう | 馬痩 | 貧しいと生きるだけで手一杯で、気力がなくなるということ。 馬が栄養を取ることができずに痩せて、毛だけが長くなるということから。 「馬(うま)痩(や)せて毛(け)長し」とも読む。 |
( ? )毛長 | |||
04 | ふくこう ざいそく | 伏寇 | 常に自身の身のまわりの注意を怠らず、慎みのある言動をするべきだということ。 「伏寇」は潜んでいる盗賊、「在側」は近いところにいるという意味。 怠ることなく、いつも注意すべきだという戒めの言葉。 |
( ? )在側 | |||
05 | らんてい じゅんそう | 蘭亭 | 書画などの骨董品を強く愛好し、執着すること。 「蘭亭」は『蘭亭集序』という書作品の名前。 「殉葬」は死者と共に葬ること。 中国の唐の太宗は「蘭亭集序」を偏愛し、自身の死後、原本を棺に一緒に入れるように命令を残したという故事から。 |
( ? )殉葬 | |||
06 | きいん せいどう | 生動 | 絵画や書画などの芸術作品に、生き生きとした気品や高貴な風格が感じられること。 「気韻」は気品、風格のある味わい。 「生動」は芸術品が生き生きとしていて動き出しそうに見えること。 |
気韻( ? ) | |||
07 | さいほ ばくろう | 麦隴 | 野菜や穀物を育てる農地、野菜畑や麦畑のこと。 「圃」と「隴」はどちらも畑という意味で、「菜圃」は野菜を植えている畑、「麦隴」は麦を植えている畑ということから。 |
菜圃( ? ) | |||
08 | こうぶん しゃくじ | 嚼字 | 文字の見た目や言葉の飾り方にばかりこだわって、内容や意味がない文章のこと。 学識を自慢するだけで、実際には役に立つことがない知識人を揶揄するときに使うことの多い言葉。 |
咬文( ? ) | |||
09 | あんこう そえい | 疎影 | どこからともなく漂う花の香りと、月光に照らされた木々の影の情景。 または、梅のこと。 「暗香」はどこからか漂う良い香りのこと。 「疎影」はまばらに広がる木々の影のこと。 |
暗香( ? ) | |||
10 | へいば こうそう | 倥偬 | 軍人の生活のことをいい、戦争をして日々をせわしなく送ること。 「兵馬」は武器と馬という意味から戦争のこと。 「倥偬」は忙しいという意味。 |
兵馬( ? ) |
問2
ささい さいじ | 情や心遣いが隅々まで行き届いていること。 「瑣砕」は細かく砕くということから、心を細かく砕くという意味。 「細膩」はきめ細かくなめらかなこと。または、丁寧で行き届いていること。 |
瑣砕 細膩 | |
さくそう けいゆう | 多くの考え方を学んで見識を広めること。 「鑿」は穴を空ける、穿つ。 「啓」は開くこと。「牖」は窓のこと。 閉じている窓を開いて光を取り入れるという意味から。 「窓を鑿(うが)ち牖(まど)を啓(ひら)く」とも読む。 |
鑿窓 啓牖 | |
ざんてん めんゆ | 人の悪口を言って、相手に媚を売ること。 「讒諂」は他人の悪口を言って、相手に気に入られようと媚を売ること。 「面諛」は相手の目の前で直接こびへつらうこと。 |
讒諂 面諛 | |
せんよう しじ | 癰は悪質の腫物。腫物の膿を吸い、痔をなめる。 ひどくへつらいこびること。 |
吮癰 舐痔 | |
はくゆ きゅうじょう | 両親が年をとって衰えたことに気がつき、悲しむこと。 「伯兪」は中国の漢の時代の人の名前。 「杖」は鞭のこと。 親孝行で知られていた伯兪は、過ちの罰として母親に鞭でたたかれたが、少しも痛みを感じなかったことに母親が老いて衰えたことを感じて泣いたという故事から。 |
伯兪 泣杖 | |
いきん しょうけい | 才能や徳を見せ付けないように隠すこと。 「錦」は金や銀などの糸で織り込んだ美しい絹織物、「尚」は上に重ねること、「絅」は薄いうちかけのこと。 錦を見せ付けないように上から重ね着するという意味で、才能や徳などを誇示することへの戒め。 |
衣錦 尚絅 | |
ちゅうけん こうけい | 軍隊の策略と陣容が整っていること。 「中権」は陣営の中央で参謀が策略を練ること。 「後勁」は後ろに強い部隊が待機していること。 「中(ちゅう)は権(はか)り後(のち)は勁(つよ)し」とも読む。 |
中権 後勁 | |
きんおう むけつ | 何一つ欠けていることがない、完璧なこと。 または、一度も侵略されたことがない国のたとえ。 「金甌」は黄金で出来た瓶のことで、国や天子のたとえ。 全く欠けていない黄金の瓶ということから。 |
金甌 無欠 |