01 | 出品された銘柄米に品隲を加える | ひんしつ |
品質の良し悪しを論じて定めること。品評。 | ||
02 | 秋夜灯を掲げ静坐して帙を繙く | ちつ |
唐本、和本を保存するためのおおい。 | ||
03 | 年来簿書案牘の間に汨没していた | こつぼつ |
しずみかくれること。世に現れなくなること。落ちぶれること。 | ||
04 | 大雨降り来り簷溜乍ち縄を懸くる | えんりゅう |
軒端(のきば)の雨垂れ。 | ||
05 | 五噫を歌う心のみ深くなりまさる | ごい |
(後漢の梁鴻が世を嘆いて作った詩の名から。「噫」は嘆く声) 世にいれられないのを嘆くこと。 |
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06 | 瀰茫千里、大平原を一路西に向かう | びぼう |
広々としてはてのないこと。 | ||
07 | 朏魄雲間を遊行して西海に入る | ひはく |
三日月の月光。 | ||
08 | 未だ文字も知らぬ屯蒙の国であった | ちゅんもう |
① 困難なこと。困難にあって行きなやむこと。 ② 物のはじめと物の幼いこと。物が生ずるはじめをいう。 |
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09 | 初めて見る妖冶な姿の生き物だった | ようや |
顔かたちが美しく、なまめかしい。 | ||
10 | 漬酒の彦、その数挙げて数うべからず | ししゅ |
① 酒に漬けること。また、そのもの。 ② 酒を多量に飲むこと。酒びたり。 |
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11 | 軍中飫饒多く人馬皆溢肥す | よじょう |
たべものが多い、食物のゆたかなこと。 | ||
12 | 裹頭の僧兵数百人上皇に嗷訴す | かとう |
僧の、頭を袈裟などで包み、目だけを出す装い。 | ||
13 | 厭戦の気満ち交綏の已むなきに至る | こうすい |
敵味方が疲れて、互いに退陣すること。 「綏」は軍隊がしりぞくこと。 |
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14 | たび重なる外征が国帑を疲弊させた | こくど |
「帑」は、かねぐらの意。国庫の財貨。国財。 | ||
15 | 竅を吹きて脳を定め死者復び生く | きょう |
あな。すきま。 | ||
16 | 風化した墓碣が叢中に傾いでいる | ぼけつ |
「碣」は円形の石。 はかじるしの石。墓石。 |
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17 | 兄往日の文已だ瑰鑠なり | かいしゃく |
めずらしくうるわしいこと。 | ||
18 | 爾曷ぞ之を爾の多方に忱裕せざるや | しんゆう |
まことがあり、ゆるやかなこと。 | ||
19 | 莞簟無きを媿(は)じ、荊を班(し)き藁を席(し)く | かんてん |
いむしろと、たかむしろ(竹であんだむしろ)。 | ||
20 | 冕旒其の頭を束し黼黻其の身を拘す |
ふふつ ほふつ |
① 天子の礼服のぬいとりの模様。 ② 美しい文章のたとえ。 |