01 | 一村の老幼抃踊して捷利を祝う | べんよう |
手をたたいて舞う。非常に喜ぶさま。 抃舞、抃躍(べんやく)。 |
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02 | 柝撃の音が夜道に響く | たくげき |
夜警のたたく拍子木の音。 | ||
03 | 双鬢に霜を置く耋翁であった | てつおう |
老人。 「耋」は七十歳、あるいは八十歳の老人。 |
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04 | 鷽鳩の鵬を笑うに異ならない |
がくきゅう かくきゅう |
鷽鳩は小さいハト。(「鷽」は鳥のうそ。) 鷽がおおとりを笑う・・・小人物が大人物を理解し得ないこと。 |
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05 | 今猶残燹のうちにある | ざんせん |
戦火の余燼。 「燹」は戦火のため野が燎けること。 |
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06 | 瓊莚を開いて花月を翫ぶ | けいえん |
宴席の美称。玉で飾ったむしろの意。 | ||
07 | 先程の喧鬨が噓の如くである | けんこう |
騒がしいこと。「鬨」はときの声。 | ||
08 | 龐眉皓髪の老叟がその人らしかった | ほうび |
龐眉皓髪・・・黒色のものと白毛のいりまじったまゆ毛と、白い髪。老人のこと。 | ||
09 | 犇散して人っ子一人見えぬ | ほんさん |
走り回ること。離散。 | ||
10 | 韋駄天の輓夫に人力車を曳かせる | ばんぷ |
車夫。「輓」は曳く。 | ||
11 | 国策の概要と楔子を摘示する |
けっし せっし |
①くさび。かすがい。 ②事件の最も重要とする所。 |
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12 | 襤褸百結の行乞僧に喜捨する | らんる |
ぼろきれ。ぼろ。 | ||
13 | 兵三万を引いて官軍と鏖戦した | おうせん |
敵を皆殺しにするまで大いにたたかうこと。 | ||
14 | 家郷を離れて戍役に就く | じゅえき |
国境を守るための徭役(ようえき)。 また、その徭役として使われる兵士。 |
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15 | 時ならぬ雹霰が五穀を損害した | はくせん |
あられ。 | ||
16 | 聊か捫蝨のきらいがある | もんしつ |
人前で、しらみを手さぐりしてつぶす。 むとんじゃくで、あたりをかまわないさま。 |
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17 | 王和議の成らざるを窃かに悁悒す | えんゆう |
心がはればれしないさま。 心が結ぼれるさま。 |
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18 | 粉頭鶯声を囀じて一齣の賀曲を唱う | いっせき |
一くぎり。一節。一段落。いっく。 | ||
19 | 孤鶴戛然として長鳴す | かつぜん |
堅い物が触れて高く鋭い音を立てるさま。 また、鶴の鳴き声の形容。 |
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20 | 薄饌を供して以て鄙忱を表せんとす | ひしん |
誠実な心を謙遜して言うことば。 |