16 | 宵のうちに霙はあがった | みぞれ |
17 | 盥に雨の音を聞く | たらい |
18 | 岨道に白い花が咲いている | そわ |
19 | 顳顬の血管が浮いている | こめかみ |
20 | 生活の記述を蔑ろにする | ないがし |
21 | それは夥しく存在する | おびただ |
22 | 柿の葉に毛虫が蠢いている | うごめ |
23 | 外国で屢見る庭園のようだ | しばしば |
24 | 幾箇所かの件は想い出すことができる | くだり |
25 | 凡てのよきものの上に饒かなる幸され | ゆた |
26 | 人人の膏血を浚う | さら |
27 | 中らずと雖も遠からず | いえど |
28 | 鷹居眠るとき鳥雀喧し | かまびす |
29 | 七年の病に三年の艾を求める | もぐさ |
30 | 宝を掏摸に預ける | すり |