01 | 嫩緑の目にしみる時節となった | どんりょく |
若草や若葉の緑。新緑。 「嫩」は若い意。 |
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02 | 水辺に欸乃の声を聞く |
あいだい あいない |
漁夫が船をこぎながら歌う歌。ふなうた。 | ||
03 | 味の微妙な濃淡を甄別する | けんべつ |
人の賢否(けんぴ)をはっきりと見わけること。人才をえらぶこと。 「甄」は見わける意。 |
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04 | 古代の塋域に暫し佇んだ | えいいき |
はかば。墓地。兆域。 | ||
05 | 疇昔の訓戒を服膺している | ちゅうせき |
①きのう。昨日。 ②先日。先ごろ。また、昔。 |
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06 | 仏龕に燭を点す | ぶつがん |
仏像などを入れる厨子(ずし)。仏壇。 | ||
07 | 瀟洒な欧風家屋が連甍している | れんぼう |
「甍」はいらか。かわらでふいた屋根のむね。 屋根のむねが連なっている意。 |
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08 | 逆睹しがたい形勢である |
ぎゃくと げきと |
物事の結末をあらかじめ見てとること。先見。げきと。 「逆」は事に先だつ意。 |
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09 | 王妃の懐孕を奉祝する | かいよう |
みごもること。懐妊。 | ||
10 | 兵站部に伝令を飛ばした | へいたん |
戦場の後方に設けて、軍需品の補給や戦傷者の後送、および通信連絡などを行うための機関・場所。 「站」は、中継所。 |
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11 | 松林の別墅で病を癒やした | べっしょ |
しもやしき。別荘。 | ||
12 | ひと本の老杉が煢煢と立っていた | けいけい |
孤独で頼るところのないさま。 | ||
13 | 麈尾を手にした導師が語り始めた | しゅび |
払子(ほっす)。僧が、話をするときなどに手に持つ道具。 おおしかの尾がよく塵をはらい、また、その尾の動きを見て他の鹿がついていくということから。 |
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14 | 独酌する毎に一甕を尽くした | いちおう |
「甕」はかめ。みか。酒や水を入れる大がめ。 ここでは甕一杯の酒を飲みつくす意。 |
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15 | 浮萍が波間に漂っている | ふへい |
①うきくさ。 ②住居の定まらないもののたとえ。 |
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16 | 沈綿卒歳、溘焉として逝く | こうえん |
にわかなさま。急なさま。 「溘」は、たちまちの意。多くは人の死の形容に用いる。 |
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17 | 世の哂笑を買う | しんしょう |
あざ笑うこと。 | ||
18 | 已に呶呶を要しない | どど |
やかましく言うさま。 くどくどしく言うさま。 |
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19 | 騁望弋猟の事を廃す | ていぼう |
けしきなどを思う存分にながめる。 | ||
20 | 雕琢して朴に復る | ちょうたく |
①ほりきざむことと、みがくこと。 ②転じて、文章をりっぱにすること。 |