01 | 黎明の輝光迸散し闇を掃う | ほうさん |
光や水がほとばしり散る。 いっせいに飛び散る。 |
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02 | 誘われて貝闕絳宮の客となる | ばいけつ |
紫の貝がらで美しく飾ったという宮殿。 水神が住むところとされる。 |
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03 | 偃蹇たる古松が全庭を睥睨する | えんけん |
建物などががっちりしているさま。 高くはねあがるさま。おごりたかぶるさま。 |
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04 | 文明開化を妨礙する屏嶂となった | へいしょう |
仕切りにする屏風・障子・ついたてなど。 転じて、広く物事をへだてさえぎるものにたとえる。 |
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05 | 胥吏風情が口を出す事ではなかった | しょり |
庶民から採用された下級役人。 | ||
06 | 槐の幹に巨大な癭瘤が出来ている | えいりゅう |
昆虫・線虫・ダニや細菌・菌類が寄生したり共生したりして、 植物体に異常発育または異常形態形成を起こした部分。 |
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07 | 窖中深く蔵するが如く噯にも出さぬ | こうちゅう |
穴の中。 | ||
08 | 熱鬧繫華の大都会を彷徨する |
ねっとう ねつどう |
人が込みあって騒がしいこと。 | ||
09 | 彼奴の粋狂には之繞が掛かっている |
しんにょう しんにゅう |
之繞を掛ける…物事をいっそう甚だしくする。おおげさにする。輪をかける。 | ||
10 | 熊羆拿攫の様を活写し得ている | だかく |
捕えること。拿捕、捕獲。 | ||
11 | 人心を羈縻する思想を排する | きび |
つなぎとめること。また、そのもの。 「羈」は馬の手綱、「縻」は牛の引綱の意。 |
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12 | 貽厥に違い三代を経ずして断滅した | いけつ |
子孫。 | ||
13 | 木食して枯木宛らに羸痩する | るいそう |
つかれてやせる。羸瘠(るいせき)。 | ||
14 | 女院の御幸には確たる縦迹があった | しょうせき |
蹤跡。 足あと。ゆくえ。 |
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15 | 芸籤一几をこよなき友とする | うんせん |
本のしおり。芸(ウン)は書物の虫よけに用いられる。芸香(うんこう)。ヘンルーダ。 書物のカバーに芸香を入れたところから、書物を指す。 |
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16 | 臠截した遺骸が棄ててあった | れんせつ |
肉を切り刻む意味。 | ||
17 | 戳するに長鎗を以てす | たく |
さす。突く。 | ||
18 | 出游して田野桑柘の間を泛観す | そうしゃ |
やまぐわ。 泛観…はんかん。あまねくみる。広く見渡す。 |
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19 | 恁麼に学び来らば道に達せん | いんも |
①(多く「の」を伴って連体詞的に用いて)疑問を表す。どのよう。いかよう。 ②(「に」を伴い副詞的に用いて)指示を表す。 |
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20 | 伏して読み跪きて歎じ五情惶怛す | こうだつ |
恐れて落ち着かないこと。恐れ慌てること。 |