問1
01 | ばんこん さくせつ | 槃根 盤根 |
事情が複雑で解決することが難しいこと。 「槃根」は曲がりくねった木の根のこと。 「錯節」は入り組んだ木の節のこと。 |
( ? )錯節 | |||
02 | おんせい ていせい | 温凊 | 親孝行をすること。冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるように気を配り、夜には寝具を整え、朝にはご機嫌をうかがうこと。子が親に仕えて尽くすべき心がけを説いたもの。「凊」はすずしい意。 |
( ? )定省 | |||
03 | ふうしょう じんば | 風檣 | 勇ましく、やる気が満ちていること。または、文章や詩句などの力強さのこと。 「風檣」は風をはらんだ帆船の帆柱。 「陣馬」は戦地にいる馬。 |
( ? )陣馬 | |||
04 | うんゆう へいき | 雲遊 | 物事に執着せずに、自然にまかせて行動すること。 または、修行しながら様々な国を巡る僧侶のこと。 「萍」は浮き草のこと。 雲のように留まることなく、浮き草のように水の流れに身を任せるという意味から。 |
( ? )萍寄 | |||
05 | よくい めいしゅ | 薏苡 | 身に覚えのないことで疑いをかけられること。 「薏苡」は、ハトムギのこと。数珠玉に似た白い種子の穀物。薬用・食用とされる。 「明珠」は、宝石のこと。 |
( ? )明珠 | |||
06 | ふうせい かくれい | 鶴唳 | 風の音や鶴の鳴き声のような、少しのことでも驚いて、恐れて怯えることのたとえ。 「風声」は風の音。 「鶴唳」は鶴の鳴き声。 前秦の符堅の軍が東晋の軍に敗れて、敗走する時に兵たちは、風の音や鶴の鳴き声のようなわずかな音でも敵の追撃かと恐れて、壊滅したという故事から。 |
風声( ? ) | |||
07 | ちょうりょう ばっこ | 跋扈 | 特に悪人などの世間から疎まれるような人たちが好き勝手に振舞い、横暴な態度をとること。 「跳梁」は跳ね回ること。 |
跳梁( ? ) | |||
08 | じゅっこう がいしゅ | 艾酒 | もち粟が入っている吸い物とよもぎの入っている酒のこと。 「朮」は粟の一種類のもち粟のこと。 「羹」は肉や野菜の入っている吸い物。 「艾」はよもぎのこと。 古代中国の洛陽で、五月の節句を祝うものとされていた。 |
朮羹( ? ) | |||
09 | よいん じょうじょう | 嫋嫋 | 音が鳴り止んだ後の響きが細く長く続く様子。 または、詩、文、出来事の後に残る風情や余情のたとえ。 「余韻」は音が鳴り止んだ後の響き。 「嫋嫋」は音が細く長く続くこと。 |
余韻( ? ) | |||
10 | たぞう こうぼう | 厚亡 | 欲の深い人は財産だけに固執するために、人間関係だけではなく、財産も全て失うということ。 財産を蓄えれば蓄えるほどに失うものも多くなるという意味から。 欲をおさえて、相応のところで満足することが大切であるという戒め。 「厚亡」はたくさんのものを失うということ。 |
多蔵( ? ) |
問2
01 | ほうおう がんしょ | 天子の使者が命令の書かれた文書を持ってくること。 「鳳凰」は聖天子が出現する時に現れるとされる想像上の鳥。 「銜」は口にくわえるという意味。 鳳凰が勅書を口にくわえて持ってくるという意味からきた言葉。 |
鳳凰 銜書 | ||
02 | なんきつ ほくき | 人は環境次第で良くなることも悪くなることもあるということ。江南ではとても美味しい橘(たちばな)を、淮水より北の土地に植えると食べることができない枳(からたち)になってしまうことから。 |
南橘 北枳 | ||
03 | ほうし ちょうだ | 非常に欲深く、残酷なもののたとえ。 「封豕」は大きないのしし。 いのししは何でも食べるということから、欲深いことのたとえ。 へびは大きなものでもそのまま飲み込むということから、残酷なことのたとえ。 中国の春秋時代、楚の国の申包胥が言ったとされる言葉から。 |
封豕 長蛇 | ||
04 | ふうん しょくう | 離れ離れになって暮らしている夫婦がお互いのことを思いやることのたとえ。 「巫雲」は中国の巫山という名前の山の雲。 「蜀雨」は中国の蜀という名前の国に降る雨。 |
巫雲 蜀雨 | ||
05 | しょうしゅ かくにく | この上なく贅沢なこと。 「漿」は一度沸騰させて冷ました水。または、酢のこんず。 「霍」は貧しい人が食べる豆の葉のこと。 酒を水のように扱い、肉を豆の葉のように扱うという意味から。 |
漿酒 霍肉 | ||
06 | こんろん どんそう | 人からの教えの意味を考えずに、ただ受け入れるだけでは本当に理解することはできないということのたとえ。 「渾崙」は丸ごとという意味。 「呑棗」は植物の棗の実を噛まずに飲み込むこと。 棗の実を噛まずに丸呑みしても、棗の実の味はわからないという意味から。 |
渾崙 呑棗 | ||
07 | おうり けいけい | 見識が狭く世間の事情がわからない人のたとえ。 「甕裡」は甕(かめ)の中のこと。 「醯鶏」は酢や酒にわく小さな羽虫のこと。 孔子が老子に面会した後に弟子に向かって「私は甕にわく羽虫のようなものだ。老子が甕の蓋を開いて外に出したくれたおかげで、天地の大全を知ることができた。」といった故事から。 |
甕裡 醯鶏 | ||
08 | こうよく ぜっしょ | 私情を挟まず、公正に政治を行うこと。 「孔翊」は人の名前。 「絶書」は手紙の中身を確認せずに捨てること。 中国の晋の時代の洛陽の長官になった孔翊は、その地位を頼って送ってくる私的な依頼の手紙は、全て読まずに水の中に捨てていたという故事から。 |
孔翊 絶書 |