01 | シュクユウの災い | 祝融 | 火事の災難のこと。 「祝融」は、火をつかさどる神から転じて火事の意。 |
02 | セイカ丹田に力を入れる | 臍下 | 「臍下丹田」は臍(へそ)のやや下の腹部のことで、そこに力を入れると健康が得られ勇気がわくととされる。 転じて、度胸を据えてどっしり落ち着くことをいう。 |
03 | シンリョウを積むが如し | 薪燎 | 後輩が先輩を越えて上位に重用されることのたとえ。前からいる家臣が下積みになり、新参者がそれを越えて上位になることを、あとをから積んだ薪が先に用いられることにたとえていったことば。 |
04 | 田夫はザサツすべし | 坐殺 | 農民は平素労働して粗衣粗食をしているので、急に贅沢をさせればかえって病気になり、殺すようなものだという意。 |
05 | ケイガク之欲 | 谿(渓)壑 | 渓壑」は、深い谷、渓谷という意味。深い谷は水が尽きることがないという意味から、転じて、欲が深く飽くことを知らないこと。 |
06 | 鶚の鮓ヒトヘラ残せ | 一箆 | 鶚鮓を見つけた者はそれを根こそぎにせず、少々はあとに残しておけ。そうすれば醗酵は継続し、ふたたび珍味にありつくことができる。 |
07 | 甘瓜クテイを抱く | 苦蔕 | 甘い瓜でもへたは苦い。完全無欠なものはない。 |
08 | コウリョウ悔いあり | 亢竜 | 天に昇りつめた竜は、あとは下るだけになるので悔いがある。 栄達を極めた者は、必ず衰えるというたとえ。 |
09 | 良工はクサクの中に漸う | 矩鑿 | 良工は道具を使っているうちに腕を磨き、優れた技術を自然と身につけていくものだ。 |
10 | イチエイ眼にあれば空華乱墜す | 一翳 | (目に、なにかくもりがあると、実態のない花のようなものが乱れ落ちるさまが見えるところから) 心に妄念があると、心が乱れて正しい認識ができないことのたとえ。 |