16 | 風は恬らかで浪は静かだ | やす |
17 | 椴松で出来た大机を据える | とどまつ |
18 | 年寄りの言うことと牛の鞦は外れたことがない | しりがい |
19 | 啄木鳥の子は卵から頷く | うなず |
20 | 深く罩める雨の奥に松が見える | こ |
21 | 薫風が湖上の漣を砕いた | さざなみ |
22 | 郷里から笹粽が送られてきた | ささちまき |
23 | 夕暮れの長い畷道は淋しさを誘う | なわてみち |
24 | 誰に聞かせても饒かに詩趣を帯びている | ゆた |
25 | 澄む月や 髭をたてたる 蛬 | きりぎりす |
26 | 楚の羸きは、それ我を誘うなり | よわ |
27 | 子孫世に伝え、福禄疆りなし | かぎ |
28 | 良驥の足を絆し責む | ほだ |
29 | 目を遊ばし懐いを騁する所以なり | は |
30 | 君子の才華は、玉饂め玉蔵すが如くすべし | おさ |