01 | 春日遅遅として卉木萋萋(せいせい)たり | きぼく |
草と木。草木。 | ||
02 | 浅深粧い駮落たり、高下火参差たり | はくらく |
白居易の詩「玩半开花赠皇甫郎中」より。 浅深妆驳落,高下火参差とある。意味は不明。 |
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03 | 田の高下磽腴宜しき所に随いて雑植す | こうゆ |
やせ地と肥沃の地 | ||
04 | 消化管の壅塞所謂膈噎の病を患う | かくいつ |
「膈」は食物が胸につかえて吐く病気。「噎」は食物が喉(のど)につかえて吐く病気。 胃癌または、食道癌の類という。 |
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05 | 不始末を為出来し散散に打擲された | ちょうちゃく |
打ちたたくこと。なぐること。 | ||
06 | 略千鎰の価で引き取られた | せんいつ |
万金。 「鎰」は古代、中国の重さの単位。約九〇〇グラム。二四両。また、二〇両ともいう。 |
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07 | 草臥れた繭紬の羽織を引っ掛けている | けんちゅう |
経緯(たてよこ)柞蚕糸(さくさんし)を用いて織った織物。淡褐色を帯びて節がある。 中国山東省で多く産出。 |
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08 | 子貢、師の言を聞きて吁然たり | くぜん |
驚きなげくさま。 | ||
09 | 時朏朏として且に旦ならんとす | ひひ |
「朏」は明け方の明るさの意。 | ||
10 | 詆訐の民有りと雖も依る所無し | ていけつ |
欠点をあばいて、とことんまでつきつめる。「訐」は、面とむかってせめる。 そしる。人のことをばかにする。 |
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11 | 君に勧む金屈巵、満酌辞するを須いず | きんくっし |
曲がったとってのついた、黄金のさかずき。 | ||
12 | 家皆亡滅して衆庶の中に汨没す | こつぼつ |
しずみかくれること。 世に現れなくなること。落ちぶれること。 |
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13 | 何れの時か杯を傾け壺罌を竭くさん | こおう |
つぼとかめ。 | ||
14 | 珥貂の顕官中一際権勢を揮った | じちょう |
身分の高い地位。 漢代、侍中・中常侍などの高官は冠を貂の尾で飾り、せみの羽や黄金の耳だまをさしはさんだことから。 |
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15 | 霊牀上の屏風、出して之を暴曬す | ばくさい |
日に当てる、天日干し。 「曝曬」と同じ。 |
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16 | 生死は人の常、何ぞ怕怯するを須いん | はきょう |
怯れる。 | ||
17 | 世に毋望の福有り、また毋望の禍有り | むぼう |
毋望の福・・・思いがけない幸福。 毋望の禍・・・思いがけないわざわい。 |
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18 | 委虒虎に似て角有り、能く水中を行く | いし |
トラに似た、角のある想像上の獣の名。 | ||
19 | 言唯唯として笑い哇哇たり | ああ・わわ |
①カラスの鳴き声。かあかあ。 ②子供の泣き声。わあわあ。 |
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20 | 痴児呉歌を踏み婭姹(あた)譌音を足す | かいん |
なまった音声。 「姹」・・・おとめ。うつくしい女性。 |